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税理士

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1. 税理士の仕事の概要と英語

 

税理士の仕事とは、何にいくら経費がかかり、利益がどれぐらいで、税金がどれぐらいかかるといった仕分けと計算の職務である。

 

税理士に英語が必要か否かについてインタビューしたのは、2005年頃のこと。そのとき、他の職種では「絶対に必要」という声がほとんど全てであったのだが、税理士の方は「絶対に必要ない」と言い切った。

 

この種の調査をすると、「うちは英語は必要ないです」と最初こそ言う方がおられるのだが、いくつか「こういうことはありますか」とか「こういうときは仕事のプロセス上、どうなりますか」と質問すると、ほとんど大抵「ああ、英語使っていますね」と逆にご自身で気づくことになる。

 

税理士の方に、同様に質問をしてみたが、それでも「必要ない」と言い切られた。

 

英語が必要ない理由だが、顧客を選択できるため、であるとのこと。英語を用いる相手の案件は、引き受けないという選択が可能なのである。したがって、そうである限り、「英語は必要ない」と言い切れることになる。もちろん、英語を用いる案件を引き受ける税理士もいることは確かである。それは、それで、「外国の方、可能です」という広告を出すことになる。

 

要するに、顧客を選べるか否かが、英語の必要性の有無に直結しているようである。

 

ただし、このテキストを書いている2011年、都市では税理士が余ってきており、仕事が選べなくなっていることを、複数の方から聞いている。今後は、税理士も「英語はできた方がよい」、そしてしばらくして、「英語は必須」という時代が来るのかもしれない。

 

(本ページは科研費(課題番号21520608)の助成を受けたものである。)