職業選択
Job議員
(準備中)
1. 議員の仕事の概要と英語
議員には、大きく分けて、国会議員、県会議員、市町村会議員がある。仕事の概要は、割愛する。
今回インタビューを行ったのは、愛知県某市の市会議員の方。実は、公務員の英語使用実態についてヒアリングや取材をさせてもらった方が、市会議員に当選し、議員さんになったため、ここで議員について英語の使用実態についてヒアリングを行ってみた。もちろん、まだ駆け出しの議員であるため、ヒアリングの回答は、個人的な見解であると考えていただきたい。
議員の英語使用は基本的に、自分が力を入れて取り組む分野、ならびに、議長等のポジションによって必要性が変わってくる。たとえば、国政を担う国会議員であれば他国との関係が密になるので英語はできた方がいいだろうとのこと。市議会議長だと、国際会議に呼ばれるため、議長は英語が出来た方がいいだろうとのこと。また、たとえば、市議会議員でも、外国から上下水場等の施設への視察団を受け入れる長になったりとか、視察団等の歓迎レセプションの長になったりとか、逆に、海外施設の視察団の長になったりするようなポジションであれば、英語は出来た方がいいであろう等々のことである。
加えて、自分の専門、たとえば、医療に力を入れていれば、国際医療の会議に出て行ったりするので、英語は必要になるとのことである。
もっとも、使節団が来たり、あるいは使節団になったりすると、自分が知らない専門のことを話題にするため、通訳がつくのはありがたいという見方もある(通訳者や翻訳者の項目をご覧いただきた。英語を話すのではなく英語で「何」を話すのかが重要である)。
その反対に、海外の議員は、国レベル、県レベル、市町村レベルの議員も、テレビで見ておわかりの通り、英語を大方話す。英語で直接話せる方が、やはり相手との心的距離が近くなるとのことである。
以上のことに加えて、ヒアリングを行った市会議員さんは、次のように述べた。「市会議員も海外に行ったら、自分自身で情報をその場で集めていく人が求められる時代。英語は出来た方がいい。市役所の国際交流課を通して通訳したり翻訳したりしてもらうと時間がかかるし、そうしたことに対応できる人が実際にはいま少ないし、自分で直接やった方が早くて確実」とのことである。
(本ページは科研費(課題番号21520608)の助成を受けたものである。)