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翻訳家

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1. 翻訳家の仕事の概要と英語

 

本ホームページの主旨のひとつは、「まさかこの職種で英語は使わないだろう」と思う職種を中心にまとめていくことである。したがって、だれもが外国語能力必須である翻訳家について掲載するのは、いささか主旨に反するのかもしれない。

 

しかし、翻訳家について、「高度な外国語ができればなれる」と大きな勘違いをしている方が多くいるようなので、あえてここに掲載することとした。

 

翻訳家は大きく分けると、文芸翻訳家と産業翻訳家に分かれる。文芸翻訳は、大方、大学教員が行っている。そうでない場合は、産業翻訳が多い。翻訳家になる方法は、インターットのあちこちに載っているので、そちらを参考にしていただきたい。

 

ところで、翻訳技術を別とすれば、翻訳家に必要なのは、和英の場合は、まず日本語の能力である。「類語辞典」を駆使して、英語と日本語との「隙間」をなるべく小さくするように努力する。

 

そして、これがもっとも大切であるが、翻訳家は専門分野に分かれているという点である。英語ができればどのような翻訳もできるかと言えば、それは大きな誤解である。なぜなら、専門知識がなければ、英語がいくらできても、そこに書いてあることがチンプンカンプンになるので、翻訳しようにもしようがない。ちなみに、もちろん、「日常会話」の翻訳業などという職業などない。必ず、何らかの専門に関わらねばならない。

 

ためしに、翻訳家を募集しているサイトを見てみていただきたい(ここをクリック→「翻訳者ディレクトリ(求人募集)」)。様々な専門分野に翻訳業務は分かれている。とくに、常に不足しているのは、文系ではなく、むしろ理系、工学系である。また、特許や、いわゆる公証面での翻訳業務も不足気味である。

 

英文学科にいる方は、なんでもいいので自分の興味ある専門知識を学ぶことが必須である。また、英文学科以外の学科(語学系を除く)の方は、専門知識はあるので英語と日本語能力を磨けば、翻訳家になれる可能性が高いことを知っておいてほしい。

 

(本ページは科研費(課題番号21520608)の助成を受けたものである。)