職業選択
Jobプラスチック雑貨・ファンシー雑貨企画開発・製造業
1. プラスチック雑貨・ファンシー雑貨企画開発・製造業の仕事の概要と英語
【どんな英語がどんなときに必要か?】
左の「プラスチック雑貨・ファンシー雑貨企画開発・製造業の英語使用に関するインタビューを見る」をご覧ください。
映像をご覧になればおわかりになるとおり、「かわいい」小物をたくさん企画し、作る職種である。みなさんも、どこかで見たことがある小物をたくさん企画製造する職種である。
ご覧いただければわかるであろうが、いまは英語は必須で、あわせて、もう一言語が必要であるとのことである。
英語が必須である大きな理由の一つは次のとおり。ビジネスの世界において、中国人や韓国人をはじめとする諸外国の人々は、英語の話せる決定権を持つ人が展示会や商談に来る一方で、多くの日本人が英語を話せず、通訳を連れていたり、あるいは英語は話せるが決定権のない者が来るため、中国人や韓国人をはじめとする諸外国の人々は、その場で商談を素早く成立させてしまうが、日本人はその場で素早く商談成立ができないため、どうしてもいい話をわがものにできないケースが多い。ここで、日本は負けるのである。
英語に合わせてもう一ヶ国語が必要である大きな理由の一つは次の通り。たとえば、ビジネスの相手が中国人であるとき、英語の話せる中国人に英語が話せない中国人への通訳をお願いすることはできる。しかし、中国人同士が話をするとき、中国語で話すため、そのとき、何を言っているのか、中国語がわからない日本人には理解できない。実は、相手はこちらが中国語を理解できないと思っているからこそ、本当に大事な話は中国語で行うのである。
したがって、その中国語での会話が理解できれば、相手の会社がどういう会社で、どういう人格で、どういう教養で、どのようなことを考えていて、どのような戦略を持っているのかがわかる。つまり、中国語がわからないということは、商談でもっとも重要な部分がわからないということであり、よって、ビジネスで失敗する例が出てくる、とインタビューに答えて下さった方は言う。
ここで注目すべき点は、「重要な部分」には、人格や教養が含まれているということである。教養の豊かさ、人格の高さがなければ、ビジネスはそこで終わり、ということである。つまり、中国語であろうと英語であろうと、あるいは日本語であろと、言葉がただできるだけでは、人から信頼されるに値しないのである。
いまは例を中国にとったが、取材に応じていただいた社長さんは、中国のみならず、スペインであろうとドイツであろうと韓国であろうと、事は同じだと言う。だからこそ、自分にとってもっとも重要な取引先の母国語を、英語にプラスしてできることが重要なのだ、とおっしゃっていた。
あと、動画ではカットしたが、取引相手の文化を知らないと、こちらの常識と相手方の常識が異なるので、やはり、言語のみならず、他国の文化を学び、そこから他国の人を理解する必要が必須とのことである。
2. ミッション
商談の基本は職種に限らず、コミュニケーション→ネゴシエーションである。割合は、70%→30%とも言われる。まずは、日常会話を練習しておくこと。そのとき、英語がただ話せても意味はない。幅広い教養が必要である。でなければ、取引相手は、こちらの「人間」的部分を疑い、その時点で、商談は破滅する。
ネゴシエーションについては、論理的な運びが必要となる。これについては、ネゴシエーションの英語を学ぶべし。
本職種で必要なのは、輸出を考えるのならば、日本の「かわいい」が他国の「かわいい」と同じか否か、「かわいい」文化の差異を研究すること。工場が海外であり、市場が日本である場合は、ビジネスに必要な英語、いわゆるビジネス英語、書類の読み書き、メールの読み書き、オーダーの書き方といった、ビジネスイングリッシュを学ぶこと。ただし、英語ができるだけではだめ。社長さんいわく、「元気がある人」が重要とのことである。
(本ページは科研費(課題番号21520608)の助成を受けたものである。)