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鉄道運転士

鉄道運転士

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1. 鉄道運転士の仕事の概要と英語

 

仕事の概要は大方おわかりだと思うので割愛する。

 

調査したのは、都市部、地方のローカル線、あと、地方のワンマンカーである。

 

基本的に、鉄道運転士は鍵のかかった運転室で運転を行うという職務上、日本語でさえ話しかけられることがないため、英語も必要ない。ただし、特異な条件を除いて。

 

都市部や地方のローカル線ではなく、むしろ、地方のワンマンカーは別であるとの調査結果が出た。

 

ふつう、電車には車掌さんがいる。車掌さんは鉄道車掌の項目をご覧になってほしいが、車掌さんのいない電車もある。地方の単線を走るワンマンカーである。

 

ワンマンカーの運転士が走る路線には、無人駅がいくつかある。そのとき、乗客は電車を降りるとき、運転士に切符を渡さなければならない。このとき、ワンマンカーが駅に止まり、降りるために開くドアは、運転士のすぐ後ろ、つまり電車の最前部のみである。

 

まず、この状況に、乗客はとまどう。運転士に、降りる際に質問と確認をしたことも、実際、筆者にはある。

 

ワンマンカーと言えば、かなりの地方部を走るが、外国人客がいるのかといえば、いないわけではない。まず、観光地でワンマンカーが走っているところがある。また、昨今は、他の項目をご覧いただければわかるが、地方といえども、また社員数にあまり関係なく、海外との取引が非常に多い。したがって、都会も地方もなく、海外の取引先の人が会社を訪問してくることも少なくない。

 

日本人でさえワンマンカーの運転士に質問や確認をした私のことを考えれば、ワンマンカーが無人駅に止まるとき、海外から来た乗客はどうするか。想像に難くないであろう。

 

実際、ワンマンカーの運転士に尋ねたところ、そう頻繁ではないものの、海外からの乗客に話しかけられることがあると答えられた。加えて、運転士に切符を渡すことを知らない客もいるので、そのときは、運転士の側から「切符を渡して下さい」と話しかける必要がある。また、観光地を走るワンマンカーの運転士は、海外からの客が比較的多いので、最終的には職務上必要最低限の英会話は覚えたいとのことである。

 

鉄道運転士は、どの路線に配属されるか、本人だけでは決められない。そこで、英語は「できた方がよい」ということができるようだ。

 

 

2. ミッション

 

ワンマンカーの運転士さんが運転する電車にまずは乗ってみよう。そして、無人駅で降りてみよう。どういうことが起こるのか、そのときの気持ちとともに、自己を観察しよう。その後、自分が他国で同じことになった場合、あるいは、他国の人が日本で同じことになった場合、どういう気持ちになるか、想像してみよう。その想像をもとに、どのような質問がしたいのかを考え、それを英語にし、それにどう答えるのか、これまた英作文し、いくつかのパターンを丸暗記しておこう。

 

 

(本ページは科研費(課題番号21520608)の助成を受けたものである。)